
仲介手数料だけで家賃1ヵ月分。なんとかならないの?



交渉するのは気が引ける。物件選びで下げる方法はない?
仲介手数料は、物件と会社の選び方しだいで交渉なしでも下がります。
ただし、仲介手数料だけ下がっても、別の名目の費用が増えれば総額はそのままです。
一方で、見積書の一行一行を見直す方法なら、仲介手数料以外に削れる費用まで見つかります。
ここで紹介するのは、仲介手数料を安くする方法7選と交渉のコツ、総額で損をしない比べ方です。



最後まで読むと、自分の物件で使える方法を選び、総額まで下げる段取りが組めます。
賃貸の仲介手数料を安くする方法7選


交渉よりも、物件と会社の選び方で決まります。
- 無料の物件を探す:仲介手数料無料と明示している物件から選ぶ
- 自社管理物件を探す:貸主から直接管理を任された物件は、無料や半額になりやすい
- 広告料が出ている物件を選ぶ:貸主が広告料を払うため、借主の負担が下がる
- 仲介手数料が安い会社を選ぶ:全物件を0.5ヵ月分+消費税にしている会社がある
- 貸主と直接契約する:不動産会社を挟まないため手数料が発生しない
- 閑散期に動く:5月から8月、11月から12月は条件の相談に応じてもらいやすい
- 値下げを交渉する:申し込みの前に、具体的な金額を伝える
ひとつずつ見ていきます。
無料の物件を探す
仲介手数料無料と明示している物件から選ぶ方法です。
物件情報サイトでは、仲介手数料無料や半額という条件で絞り込めます。交渉の手間がかからないのが利点です。
ただし、無料の理由は確かめておきましょう。 貸主からの広告料でまかなっている場合は問題ありませんが、別の名目で上乗せされているケースもあります。
無料の物件は、数そのものが多くありません。エリアや間取りの条件を優先すると、候補から外れることもあります。条件と費用のどちらを優先するかを先に決めておきましょう。


自社管理物件を探す
不動産会社が貸主から直接管理を任されている物件です。
管理会社は貸主から管理料を受け取っています。そのため、借主からの仲介手数料を無料や半額にしても成り立ちます。
「御社で管理している物件はありますか」と聞けば、すぐに教えてもらえるはずです。地域密着の会社ほど自社管理物件を持っています。
自社管理物件には別の利点もあります。貸主との距離が近いため、条件の相談が通りやすいという点です。礼金の減額やフリーレントの可否も、その場で確認してもらえます。
一方で、取り扱う物件は自社の管理分に限られます。希望のエリアに物件がなければ選べません。


広告料が出ている物件を選ぶ
貸主が不動産会社に広告料を支払っている物件です。
広告料は、空室を早く埋めたい貸主が出す費用です。不動産会社は貸主から報酬を得られるため、借主の仲介手数料を下げる余地が生まれます。
広告料が出やすいのは次のような物件です。
- 募集開始から3ヵ月以上たっている
- 同じ建物に空室が複数ある
- 閑散期の5月から8月に募集している
物件情報には書かれていません。不動産会社に「広告料が出ている物件はありますか」と聞くのが早道です。
注意したいのは、広告料は貸主が払う費用だという点です。見積書に「広告料」「AD」という項目があり、借主の負担として計上されていたら、何の費用かを確認してください。
仲介手数料が安い会社を選ぶ
全物件を賃料0.5ヵ月分+消費税に設定している会社があります。
大手のなかには、取り扱うすべての物件で0.5ヵ月分+消費税としている会社があります。家賃8万円なら、1ヵ月分の会社と比べて4万4,000円の差です。
同じ物件を複数の会社で扱えるため、会社を変えるだけで総額が変わります。
ただし、仲介手数料の安さだけで選ぶのは危険です。 手数料が半額でもオプション費用が3つ付けば、総額では高くなります。見積書を取り寄せて、合計金額で比べるのが確実です。


貸主と直接契約する
不動産会社を挟まなければ、仲介手数料は発生しません。
貸主が自分で募集している物件が該当します。個人経営のアパートや、貸主が不動産業を兼ねている物件に多く見られます。
ただし、数は多くありません。契約書の作成や重要事項説明も自分たちで進めるため、トラブル時に間に入る人がいないという点は覚えておきましょう。
宅地建物取引業者が関与しない契約では、重要事項説明の義務もありません。 設備の不具合や修繕の負担について、書面で確認しておく必要があります。


閑散期に動く
5月から8月と11月から12月は、条件の相談に応じてもらいやすい時期です。
1月から3月は部屋を探す人が一気に増え、何もしなくても空室が埋まっていきます。反対に閑散期は空室が残りやすく、貸主も不動産会社も条件を緩めます。
引越しの時期を選べるなら、ここをずらすだけでも総額は変わるものです。
たとえば家賃8万円の部屋で礼金が1ヵ月分ゼロになれば、それだけで8万円が浮きます。
進学や転勤で時期を動かせない場合も、見積もりを複数社から取ることはできます。


値下げを交渉する
申し込みをする前に、具体的な金額を伝えます。
契約書にサインしたあとでは、内容に承諾したとみなされます。交渉は必ず申し込みの前に済ませましょう。
伝え方は「安くしてください」ではなく、「0.5ヵ月分にしていただければ、この物件で決めます」のように、金額と決断をセットにします。
不動産会社から見ると、交渉だけして決めない相談は負担です。決める意思が伝われば、貸主への確認も動きます。
他社でもらった見積もりの金額を伝えるのも有効です。会社名は出さず、総額だけ伝えれば角も立ちません。見積書の見せ方は、こちらの記事で解説しています。


交渉の切り出し方は、次の記事にもまとめています。


とはいえ、「自分で値下げを頼むのは気が重い」と感じる方も多いはずです。交渉の前に見積書を送ってもらえれば、下げられる項目を先にお伝えします。
交渉しなくても下がる物件がある
物件の状態によって、最初から下がっているものがあります。
該当するのは次のような物件です。
- 募集が長引いている物件:貸主が広告料を出しているケースが多い
- 自社管理物件:管理料が入るため、仲介手数料を下げられる
- 閑散期に募集している物件:空室期間を短くしたい事情がある



でふ兄不動産では、これまでに最大30万円分の削減に成功した実績があります。SNSで集客して広告費がかからないぶん、初期費用を抑えた提案ができます。
交渉が苦手でも、物件を選べば結果は変わります。 まずは「条件の合う物件のなかで、初期費用が安いものはありますか」と聞いてみましょう。
この聞き方には利点があります。値切る交渉ではなく、条件に合う物件を探す依頼になるためです。不動産会社にとっても答えやすく、関係を悪くしません。
物件を探し始める方は、最初の問い合わせでこの一言を添えてみてください。
UR賃貸住宅なら仲介手数料がかからない
UR賃貸住宅なら、礼金・仲介手数料・更新料がかからず、保証人も要りません。
運営しているのは独立行政法人都市再生機構(UR都市機構)です。入居時に必要なのは敷金(家賃2ヵ月分)と日割り家賃、共益費のみになります。
申込みには収入の基準があります。
- 家賃8万2,500円未満の場合:基準月収額は家賃の4倍(世帯で申込むとき)
- 家賃8万2,500円以上20万円未満の場合:基準月収額は33万円
基準月収額に届かない場合も、家賃の100倍以上の貯蓄があれば申込める制度があります。
ただし、物件数と地域は限られます。 希望のエリアにあるかを先に調べておきましょう。
築年数が古い物件が中心である点も押さえておきましょう。間取りが現代の生活に合わないこともあります。リノベーション済みの住戸もあるので、内見で確かめるのが安心です。
仲介手数料以外で安くできる3つの費用


総額を下げるなら、他の項目も見直します。
- 礼金:貸主に渡し切るお金。閑散期や長期空室なら減額の相談ができる
- オプション費用:消毒代や24時間サポート代は任意のことが多い
- 火災保険料:自分で選べる物件なら1万円前後まで下がる
礼金
戻ってこないお金なので、優先して交渉します。
敷金は退去時に精算されますが、礼金は返ってきません。家賃8万円なら1ヵ月分で8万円です。
礼金なしの物件を最初から探すほうが確実です。
減額を相談する場合は、募集開始から3ヵ月以上たっている物件を選ぶと通りやすくなります。空室期間が長いほど、貸主は家賃収入を失い続けているためです。
オプション費用
消毒代やサポート料は任意のケースが多くあります。
消毒代は2万円前後、24時間サポートは1万5,000円を超えることもある項目です。契約の条件になっているかを必ず聞いてみてください。
見分け方は簡単です。契約書と重要事項説明書に記載があるかどうかを見ます。見積書に載っているだけなら、外せる可能性があります。


火災保険料
不動産会社の指定がなければ、自分で選べます。
指定の保険は2万円前後、自分で契約すれば1万円前後が目安です。契約書に指定の記載があるかを見ておきましょう。
火災保険の加入自体は、ほぼすべての物件で契約の条件になっています。外すことはできません。変えられるのは保険会社と補償内容です。
仲介手数料を安くするときの3つの注意点


安さだけで選ぶと、別の負担が増えます。
- 別の名目で上乗せされていないか:書類作成費や安心サポート費を確認する
- サービスが手薄にならないか:内見の案内や入居後の対応に差が出ることがある
- 総額で比べているか:仲介手数料の欄だけを見ない
別の名目で上乗せされていないか
仲介手数料が無料でも、総額が安いとは限りません。
書類作成費、事務手数料、安心サポート費といった名目で計上されていることがあります。判断の基準は見積書の合計金額です。
サービスが手薄にならないか
手数料を下げた分、対応が簡略化される場合があります。
内見に立ち会わない、入居後の連絡がつきにくいといった差も出がちです。契約前のやりとりで、対応の質はある程度わかります。
目安になるのは、返信の速さと、デメリットを自分から説明してくれるかです。聞かれる前に不利な点を話す担当者なら、入居後の対応も期待できます。
総額で比べているか
同じ物件でも、依頼する会社で総額は変わります。
仲介手数料が1ヵ月分でもオプションがない会社と、無料でもオプションが3つ付く会社では、後者のほうが高くなることもあります。
仲介手数料が安い物件を探す3つの手順
順番を守ると、無駄な手間が減ります。
- 条件を先に決める:エリア、間取り、家賃の上限を固める
- 候補を2件から3件に絞る:物件情報サイトで探し、気になる物件を控える
- 複数社に見積もりを依頼する:同じ物件で、内見の前に比べる
条件を先に決める
費用から入ると、住みたくない部屋を選ぶことになります。
エリア、間取り、家賃の上限を先に固めておきましょう。そのうえで、条件の範囲内で費用が安いものを探すという順番です。
仲介手数料が無料でも、通勤に1時間半かかる物件では意味がありません。
候補を2件から3件に絞る
物件情報サイトで探し、物件名と住所を控えます。
同じ物件が複数の不動産会社のサイトに載っていることがあります。賃貸物件の約90%はどの会社でも契約できるためです。
掲載日が古い物件は、広告料が出ている可能性があります。募集開始から3ヵ月以上たっているものを候補に入れておくと、条件の相談がしやすくなります。
複数社に見積もりを依頼する
内見の前に、2社から3社へ依頼します。
物件名と部屋番号がわかれば、見積もりはどの会社でも出せるのが普通です。内見の前に比べておけば、安い会社で内見から申し込みまで済ませられます。
内見を終えてから会社を乗り換えると、案内してくれた担当者の手間が無駄になります。比べるのは内見の前が鉄則です。
まずは、希望の条件を3つ書き出すところから始めてみてください。
同じ物件でも契約する会社で初期費用は変わる
物件情報サイトに載っている部屋の大半は、どの不動産会社を通しても契約できます。
敷金、礼金、前家賃は物件側の条件なので、どこで契約しても同じです。差が出るのは仲介手数料とオプション費用になります。
家賃8万円の物件で比べると、次のような差が生まれます。
- A社:仲介手数料8万8,000円+消毒代2万2,000円+サポート代1万6,500円
- B社:仲介手数料4万4,000円+オプションなし
同じ部屋で8万2,500円の差です。比べるなら、内見の前に2社から3社へ見積もりを頼んでみてください。


とはいえ、「2社の見積書を並べても、どこが違うのか読み解けない」という方もいます。画像で送ってもらえれば、仲介手数料以外に削れる項目まで確かめられます。
【まとめ】仲介手数料を安くする方法は物件と会社選び


仲介手数料を安くする方法は、無料の物件・自社管理物件・広告料が出ている物件を選ぶ、安い会社を選ぶ、貸主と直接契約する、閑散期に動く、交渉するの7つです。
もっとも確実なのは、交渉より物件と会社の選び方です。ただし、仲介手数料の欄だけを見ず、見積書の合計金額で判断しましょう。
でふ兄不動産では、仲介手数料だけでなく見積書全体から下げられる項目をお伝えしています。他社で案内を受けた物件でも構いません。


仲介手数料を安くする方法に関するよくある質問
- 仲介手数料は交渉すれば安くなりますか
-
申し込みの前であれば相談できます。 契約書にサインしたあとは承諾したとみなされるため、交渉できません。伝え方は「0.5ヵ月分にしていただければ、この物件で決めます」のように、金額と決断をセットにすると通りやすくなります。
- 仲介手数料が無料の物件にデメリットはありますか
-
別の名目で上乗せされている場合があります。 書類作成費や安心サポート費として計上されていないかを見ておきましょう。また、手数料を下げた分だけ対応が簡略化されることもあります。見積書の合計金額で判断しましょう。
- 仲介手数料の上限はいくらですか
-
居住用建物では、借主負担は原則0.5ヵ月分+消費税です。 1ヵ月分+消費税を受け取るには、依頼を受けるまでに借主の承諾が必要になります。実務では申込書で承諾を得ている会社が大半のため、1ヵ月分の請求が違法とは限りません。
- 仲介手数料がかからない物件はありますか
-
UR賃貸住宅なら不要です。 礼金、更新料、保証人もかかりません。入居時に必要なのは敷金2ヵ月分と日割り家賃、共益費のみです。ただし収入基準があり、物件数と地域も限られます。貸主が直接募集している物件も対象になります。
- 仲介手数料を安くしやすい時期はいつですか
-
5月から8月と、11月から12月です。 1月から3月は部屋探しの人が多く、下げなくても部屋が埋まるため、相談に乗ってもらいにくい時期です。閑散期は空室を埋めたい貸主が多く、広告料が出やすくなります。礼金の減額やフリーレントも相談しやすい時期です。








