
同棲するのに連帯保証人が必要と言われたけど、誰に頼めばいいの?



親に頼みづらい。保証会社だけでは契約できないの?
同棲で部屋を借りるとき、親に連帯保証人を頼めれば、多くの物件で契約は進められます。
ただし、同棲相手や配偶者は連帯保証人になれず、親の年齢や収入しだいで断られることもあります。
一方で、保証会社を使える物件を選ぶなら、連帯保証人を立てずに契約することも可能です。
本記事では、連帯保証人になれる人の条件と負う責任、見つからないときの対処法を解説します。



読み終えるころには、誰に頼むか、頼まずに済ませるかを決められるはずです。
同棲に連帯保証人は必要か
同棲に連帯保証人が必要かどうかは物件しだいで、保証会社だけで契約できる物件が主流です。
- 保証会社の扱い:保証会社の加入だけで契約できるか
- 連帯保証人を求められる条件:収入や貸主の方針で求められることがある
- 契約の形:1人で契約するか、二人で連名にするかで人数が変わる
保証会社だけで契約できる物件が主流
現在の賃貸契約では、家賃保証会社の利用を必須とする物件が大半を占めます。
保証会社が家賃の立て替えを担うため、連帯保証人を求めない物件が増えました。募集図面に「保証会社加入必須」とあれば、親族に頼まずに済む可能性が高くなります。
記載がない場合も、申し込みの段階で求められるケースは少なくありません。内見の前に「保証人は必要ですか」と聞いておくと、あとから慌てずに済みます。
連帯保証人を求められる3つのケース
保証会社を使う物件でも、次のような場合は連帯保証人を求められます。
- 保証会社の審査に不安がある:収入が不安定、勤続年数が短い
- 貸主が個人で、保証会社を導入していない:古くからの物件に多い
- 二人とも学生や新社会人:収入面を親族で補う想定
保証会社と連帯保証人の両方が条件になっている物件もあります。募集条件の「保証人」欄は、申し込み前に必ず確認してください。
契約の形で必要な人数が変わる
同棲では、誰を契約者にするかで連帯保証人の人数が変わります。
- 1人が契約者になる:契約者の親族から1人を立てるのが一般的
- 二人の連名で契約する:それぞれの親族から1人ずつ、合計2人を求められることが多い
連名契約は二人分の収入で審査を受けられる一方、連帯保証人も2人そろえる必要があります。親に頼めるのが片方だけなら、その人を契約者にする形が組みやすいでしょう。
連帯保証人になれる人の5つの条件
連帯保証人になれるのは、安定した収入があり、2親等から3親等以内の親族で、日本国内に住んでいる人が基本です。
この3つに加えて、年齢と、借主と同居していないかどうかも見られます。
- 安定した収入がある:家賃を継続して支払える職と収入があること。無収入の人は認められない
- 親族である:原則として2親等以内、または叔父や叔母などの3親等以内が目安
- 日本国内に住んでいる:支払い義務が生じたときに連絡と対応ができること
- 年齢が高すぎない:一般的な上限は75歳から80歳未満が目安
- 借主と同居していない:生計を共にする同居人は認められないことが多い
それぞれくわしくみていきましょう。
安定した収入がある
借主が払えなくなったときに、代わりに払える収入が求められます。
目安として、年収が家賃の36倍程度あると審査を通りやすくなります。家賃8万円なら年収288万円です。
給与所得者であれば源泉徴収票、自営業なら確定申告書の控えを求められます。審査では勤続年数も見られるため、転職直後の人は避けたほうが無難です。
無職の人や、収入が年金のみの人は認められないケースが多くなります。母親が無職の場合は、収入のある父親や兄弟姉妹に頼むほうが通りやすいでしょう。
年金受給者でも、持ち家があり資産が確認できる場合は認められることがあります。
親族である
2親等以内が原則で、3親等以内まで認められることがあります。
親等の数え方は次のとおりです。
- 1親等:父母、子
- 2親等:祖父母、兄弟姉妹、孫
- 3親等:叔父、叔母、甥、姪、曽祖父母
もっとも通りやすいのは父母です。収入と年齢のバランスが取れているためです。兄弟姉妹でも収入が安定していれば認められます。



連帯保証人が親族以外だったり、収入が低かったり不安定だったり、高齢すぎたりすると、審査が通らないこともあるよ。
親等が遠くなるほど、関係を示す書類を求められる場合があります。叔父や叔母に頼む場合は、戸籍謄本の提出を求められることがあると伝えておきましょう。
日本国内に住んでいる
海外在住の親族は、連帯保証人として認められないことがほとんどです。
理由は、支払い義務が生じたときに請求と連絡ができないためです。督促の書面が届かず、法的手続きも難しくなります。
日本国籍であっても、住民票が海外にある場合は同じ扱いになります。親が海外赴任中という場合は、事前に不動産会社へ相談してください。
年齢が高すぎない
一般的な上限は75歳から80歳未満です。
高齢になるほど収入が年金のみになり、支払い能力が下がると判断されます。定年退職した親に頼む場合は、年齢と収入を先に確認しておきましょう。
明確な決まりはなく、貸主や管理会社ごとに基準が異なります。65歳を超えると難しくなる物件もあります。
契約期間中に連帯保証人が亡くなった場合は、新しい連帯保証人を立てるよう求められるのが一般的です。年齢が上限に近い人に頼むときは、この点も想定しておきましょう。
借主と同居していない
同棲する相手は、連帯保証人になれません。
連帯保証人は、借主が払えなくなったときに代わりに支払う役割です。同じ家計で暮らす同居人は、契約者と同時に払えなくなったり、同時に連絡が取れなくなったりするおそれがあると判断されます。
同じ理由で、配偶者や同居予定の家族も原則として認められません。 同棲では、契約者ではないほうのパートナーが連帯保証人になることはできないと考えてください。
申込書にパートナーを連帯保証人として書いても、本人確認と同居人の届け出で必ずわかります。 虚偽の申告は審査落ちや契約解除につながるため、正直に相談しましょう。


親族以外でも連帯保証人になれるか
原則は親族ですが、親族以外でも認められる場合はあるでしょう。
友人や知人でも、安定した収入があり、貸主や管理会社が認めれば連帯保証人になれます。 ただし審査は親族より厳しくなります。
理由は、親族に比べて関係が切れやすいためです。連絡が取れなくなるリスクを貸主が警戒します。
友人に頼む場合は、次の準備をしておくと通りやすくなります。
- 収入を証明する書類をそろえる
- 借主との関係を説明できるようにする
- 申し込み前に不動産会社へ相談する
勤務先の上司や、婚約者の親族が認められるケースもあります。親族がいないから無理と決めつけず、まず相談してください。
なお、友人に頼む場合は負担の重さを正確に伝えることが欠かせません。次の章で示すとおり、実際の負担額は家賃1ヵ月分では収まりません。軽い気持ちで引き受けてもらうと、あとで関係が壊れます。
親族以外に頼むなら、断られても関係が崩れない相手を選ぶのが安心です。
連帯保証人が負う責任の範囲
借主とまったく同じ責任を負います。
連帯保証人は、借主が払えるかどうかにかかわらず請求を受けます。「まず本人に請求してほしい」と主張する権利(催告の抗弁権)も、「本人に財産がある」と主張する権利(検索の抗弁権)もありません。
責任の対象になる費用
- 滞納した家賃と共益費:延滞損害金を含む
- 原状回復費用:退去時の修繕費のうち借主負担分
- 違約金:短期解約や契約違反によるもの
- 明渡しにかかる費用:訴訟費用や残置物の撤去費
負担額は家賃の約13.2ヵ月分
国土交通省の調査で、実際の負担額が公表されています。
国土交通省が民間賃貸住宅の判例91件を調べた結果、裁判所が連帯保証人の負担として確定した額は、平均で家賃の約13.2ヵ月分でした。中央値は12ヵ月分、最大は33ヵ月分です。
家賃8万円なら、平均で約105万円になります。家賃1ヵ月分の肩代わりでは済まないということです。
出典は国土交通省住宅局の「極度額に関する参考資料」(平成30年3月)になります。
極度額の定めがなければ保証契約は無効
2020年4月の民法改正で、上限額の明示が必須になりました。
改正された民法では、個人が保証人となる根保証契約について、極度額を定めなければ契約の効力が生じないと規定されています。賃貸借契約の連帯保証もこれに該当します。
つまり、契約書に「極度額 ○○円」という記載がなければ、その保証契約は無効です。連帯保証人を頼むときは、この欄を必ず確認してください。
なお、改正前に結ばれた契約は、施行後に合意更新されるまでは極度額の定めがなくても有効とされています。
連帯保証人と保証会社の違い
責任を負うのが個人か、会社かという違いです。
| 項目 | 連帯保証人 | 家賃保証会社 |
|---|---|---|
| 立場 | 借主の親族など個人 | 審査を行う法人 |
| 費用 | 無料 | 初回で家賃の30%から100%程度 |
| 審査 | 収入と親族関係 | 収入と信用情報 |
| 滞納時 | 全額を請求される | 会社が立て替えて借主に求償 |
保証会社を使っても、滞納した家賃が消えるわけではありません。 保証会社が貸主に立て替えたあと、借主に請求されます。
なお、連帯保証人と保証人も別物です。連帯保証人には催告の抗弁権と検索の抗弁権がなく、借主より先に請求を受けても拒めません。賃貸契約で求められるのは、ほぼすべてが連帯保証人です。
親に負担をかけたくないなら、保証会社だけで契約できる物件を選ぶのがいちばん確実です。


連帯保証人がいないときの5つの対処法
連帯保証人がいないときは、家賃保証会社を使う方法が一般的です。
- 家賃保証会社を利用する:保証料は初回で家賃の30%から100%程度
- 連帯保証人が不要な物件を探す:保証会社必須の物件が該当する
- UR賃貸住宅を検討する:保証人も礼金も仲介手数料も不要
- 親に契約者になってもらう:二人は同居人として住む
- 条件を伝えて物件を絞り込んでもらう:保証人なしで通る物件だけを探す
家賃保証会社を利用する
もっとも現実的な方法です。
保証会社は、借主が家賃を滞納したときに立て替えて貸主に支払います。初回の保証料は家賃の30%から100%程度、その後は年1万円前後の更新料がかかるのが一般的です。
審査で見られるのは、収入と信用情報です。連帯保証人を立てるより通りやすいケースも多くあります。
ただし、保証会社に加えて連帯保証人も求める物件はあります。その場合は両方が必要です。
連帯保証人が不要な物件を探す
保証会社必須の物件を選べば、親族に頼む必要はありません。
募集条件に「保証会社加入必須」と書かれていれば、連帯保証人は不要なことが多くなります。不動産会社に「保証人なしで契約できる物件」と伝えれば絞り込めます。
UR賃貸住宅を検討する
保証人、礼金、仲介手数料、更新料のすべてが不要です。
UR賃貸住宅は独立行政法人都市再生機構が運営する賃貸住宅で、連帯保証人も保証会社も必要ありません。ただし収入の基準があり、家賃8万2,500円未満の住戸では家賃の4倍の月収(世帯で申込むとき)が求められます。
物件数と立地が限られるため、希望のエリアにあるかを先に確認してください。
基準月収に届かない場合も、貯蓄額で代替できる制度があります。一時払いの方法もあるため、収入だけで諦める必要はありません。
親に契約者になってもらう
収入が不安定なときは、安定した収入のある親に契約者になってもらう方法もあります。
親が契約者となり、二人は同居人として住む形です。代理契約と呼ばれ、学生や転職直後の二人が使うことが多くなります。
ただし、家賃の支払い義務は契約者である親に生じます。同棲を解消したときの退去や解約の手続きも親がおこなうため、頼む前に責任の重さを共有しておきましょう。
条件を伝えて物件を絞り込んでもらう
保証人なしで契約できる物件だけを、最初から探してもらう方法です。
でふ兄不動産では、連帯保証人を立てられない二人にも、保証会社だけで契約できる物件に絞って提案しています。 でふ兄はこれまでに同棲の契約を300件以上手がけてきました。
親に頼めない、どちらかの収入が不安定といった事情を先に伝えてもらえれば、審査の見込みがある物件だけをお出しします。申し込んでから断られる手間を減らせます。
親に頼むかどうかを決める前に、保証人なしで借りられる物件があるかが先に気になる方は、状況を送ってみてください。


連帯保証人を頼むときの3つの注意点
頼む側の準備が、そのまま審査結果に響きます。
- 負担額の目安まで伝える:家賃の約13.2ヵ月分という数字を共有する
- 極度額を確認してもらう:契約書の記載欄を一緒に見る
- 必要書類を早めに依頼する:印鑑証明書は取得に時間がかかる
負担額の目安まで伝える
「迷惑はかけないから」だけで頼まないでください。
国土交通省の調査が示すとおり、実際に請求される額は家賃1ヵ月分では収まりません。家賃8万円なら100万円前後になる可能性があります。
同棲は解消の可能性もある関係です。片方が出ていって家賃が払えなくなったとき、請求先は連帯保証人になります。この前提まで話したうえで引き受けてもらいましょう。
極度額を確認してもらう
契約書の極度額の欄を、本人に見てもらいます。
極度額は保証人が負う上限額です。家賃の12ヵ月分から24ヵ月分で設定されることが多くなっています。
金額に納得できなければ、契約前に相談する余地があります。 署名したあとでは変更できません。
必要書類を早めに依頼する
印鑑証明書と収入証明書が必要になります。
印鑑証明書は市区町村の窓口で取得するため、本人に動いてもらう必要があります。実印の登録がない場合は、登録から始めてもらいましょう。
申し込みから契約まで1週間前後という物件も多いため、物件を決める前に声をかけておくと間に合います。
同棲ではどちらの親に頼むか
同棲では、契約者になるほうの親に連帯保証人を頼むのが一般的です。
- 契約者の親:もっとも自然で、審査も通りやすい
- パートナーの親:貸主が認めれば頼める場合がある
- 二人それぞれの親:連名契約では両方を求められることが多い
契約者の親に頼むのが基本
連帯保証人は契約者の支払いを保証する立場なので、契約者と関係が近い人が自然です。
貸主から見ても、契約者の親族のほうが責任の所在がはっきりします。収入が不安定なほうを契約者にすると審査で不利になるため、収入が安定しているほうを契約者にし、その親に頼む流れが多くなります。
パートナーの親に頼む場合
契約者ではないパートナーの親でも、貸主が認めれば連帯保証人になれる場合があります。
ただし契約者との親族関係がないため、親族より審査は厳しくなります。婚約していることを伝えると認められやすいため、申し込み前に不動産会社へ相談してください。
連名契約なら二人分が必要
二人とも契約者になる連名契約では、それぞれの親に頼むことになります。
二人分の収入で審査を受けられる一方、片方が出ていっても契約上の責任は残ります。どちらの親にも頼みづらい場合は、保証会社を使う前提で物件を探してください。親に頼めないことを理由に同棲を諦める必要はありません。



でふ兄不動産では、二人の収入と家族の事情を聞いたうえで、どちらを契約者にすると通りやすいかまで一緒に決めています。 どちらを契約者にするかが先に気になる方は、二人の状況を送ってみてください。




同棲に連帯保証人が必要かは物件しだい
連帯保証人になれるのは、安定した収入があり、2親等から3親等以内の親族で、日本国内に住んでいて、借主と同居していない人です。
同棲する相手や配偶者は、生計を共にしているため連帯保証人になれません。
責任は重く、裁判所が確定した負担額は平均で家賃の約13.2ヵ月分です。頼むときは、金額の目安まで伝えておきましょう。
現在は保証会社のみで契約できる物件が主流です。親に頼めないという理由で、同棲を諦める必要はありません。
でふ兄不動産では、物件を紹介するだけでなく、連帯保証人を誰に頼むか、頼まずに借りられるかの相談から一緒に考えます。 家族の事情を話しづらい方も、物件探しの前の段階から送ってみてください。


同棲の連帯保証人に関するよくある質問
- 連帯保証人になれる人の条件は何ですか
-
安定した収入、親族であること、日本国内在住、年齢、同居していないことの5つです。 親族の範囲は2親等以内が原則で、3親等以内まで認められる場合があります。年齢の上限は75歳から80歳未満が目安です。借主と生計を共にする同居人は認められません。
- 同棲相手に連帯保証人を頼めますか
-
頼めません。 連帯保証人は借主が払えなくなったときに代わりに支払う立場です。同じ家計の同居人は、契約者と同時に払えなくなるおそれがあるためです。配偶者や同居予定の家族も同じ扱いになります。
- 親が無職でも連帯保証人になれますか
-
原則として難しくなります。 連帯保証人には、借主の代わりに家賃を払える収入が求められるためです。年金受給者でも持ち家などの資産が確認できれば認められる場合があります。難しいときは、収入のある兄弟姉妹に頼むか、保証会社を利用してください。
- 同棲相手を連帯保証人にするとバレますか
-
本人確認と同居人の届け出で必ずわかります。 同棲相手は生計を共にしているため、連帯保証人として認められません。虚偽の申告は審査落ちや契約解除の原因になります。親族に頼むか、保証会社を利用する形で申し込みましょう。
- 友人に連帯保証人を頼めますか
-
認められる場合があります。 原則は親族ですが、安定した収入があり、貸主や管理会社が承諾すれば友人でも可能です。ただし親族より審査は厳しくなります。収入を証明する書類をそろえ、申し込み前に不動産会社へ相談してください。
- 連帯保証人の支払いの上限はいくらですか
-
契約書に記載された極度額が上限です。 2020年4月の民法改正により、極度額を定めていない保証契約は効力を生じません。国土交通省の調査では、裁判所が確定した負担額は平均で家賃の約13.2ヵ月分でした。
- 連帯保証人がいないときはどうする?
-
家賃保証会社を利用する方法が一般的です。 初回の保証料は家賃の30%から100%程度かかります。連帯保証人が不要な物件を探す、UR賃貸住宅を検討する、親に契約者になってもらうという選択肢も使えるでしょう。保証会社の審査は連帯保証人より通りやすいケースも多くあります。







